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PLC異議申し立て電波監理審議会
異議申し立て第5回審理 参加記

                    草野 利一
 
 2008年7月2日総務省901会議室にて行われたPLC型式指定異義申立の第5回審理について報告致します。

 午後2:30分、佐藤主任審理官が入室して審議が始まりました。只野弁護士が6月4日付準備書面4については、今までの実験結果に関して述べたものであり、後でスライドを使って説明させて頂きたい。我々の実験の結果によれば全の製品でノイズが漏洩しているし、国が提出した実験結果も漏洩を示している。

 国は実験条件が異なるとか言って、追加書面を出すと言っているが、そろそろ共同実験を求めたいと要望します。

 ここで国から申立人はアマチュア無線局として異議申立を行っているが、免許状の写しを提出して欲しいと要求が出されます。

 最初に従事者免許と無線局免許のコピーを提出しており、今になって住所が違っているものもあるとか書類手続きについて要求を持ち出すとは、嫌がらせみたいなもので理解できません。

 只野弁護士が申立人は多数なので、国が疑義を持つ分のみにすべきではないかと反論。しかし国は手続き上全員分必要と食い下がります。結局、無線局免許状の番号と無線従事者番号を提出することになりました。

 只野弁護士より、国が提出した準備書面の実験報告は全て紙で、膨大な量になり、検証が非常困難である。電子データにて提出して欲しいと要求。これに対して国は、PDFなら出せるがエクセル形式となると複雑で、その作業は検討中である。申立人側もエクセルなどの電子データで出すべきと要求します。

 佐藤審理官が、双方とも第三者から見て、データが信頼できるものか分かり易い物にして出した方が良いでしょうと発言。海渡弁護士が、双方が提供出来る形式かを含めて検討することにしましょうとまとめました。

 佐藤審理官より、国は準備書面6、7で漏洩電波でアマチュア無線局が妨害を受けた場合の対処方として、フィルター挿入とか同一コンセント間のPLC使用を避けるとか書かれているが、これらは型式指定を受けたメーカー側のやることであり、消費者が実際にどう対処するのか具体的に説明してくださいと国に要請しました。

 次に佐藤審理官は我々申立人側に対して、以下の質問を行いました。電波法の解釈として妨害電波が出ないとは言っていない。漏洩の強さについてはどうか? 周囲雑音については自然雑音+人工雑音と言っているようだが双方異なっているようだ。きちんと定義してほしい。電子レンジもパソコンも人工雑音を出している。電波は共存して使わなければならない。etc

 皆さんお分かりと思いますが、審理官は電波という公共資源は共存して使うものだと素朴な考えを述べています。それが出来るなら免許制度は不要です。

 さらに佐藤審理官は注目すべき意見を述べました。1)専門分野のことで各々の主張には対立点が多い。鑑定を考えてはどうか。2)共同で漏洩の検証を行うとしたら、実験場所、実験環境等の考え方について提案してほしい。

 その後に申立人が、周囲雑音についての測定と漏洩ノイズ実験についてスライドを使ったプレゼンテーションを行いました。プレゼンでは、国が周囲雑音であると提示した横須賀市YRPにおけるレベルは非常高く、PLCからの漏洩電波にとって都合の良いように仕立てられたようであると結論づけています。

 最後に参加人のパナソニックコミュニケーションズ社から、2つの質問が出されました。1)アマチュア局が自宅でPLCを使った実験では妨害は無かったと報告されているが、その後妨害例はあるのか?2)型式指定の取消を求めているのか、漏洩レベルについて争っているのか、どちらなのか?

 佐藤審理官は、1)については又別の機会にということとし、2)については、型式指定を受けたのはメーカーで、基準通りであってもアマチュア側は被害を受けるとして訴えている。例えば鉄道路線認可が出て、騒音被害が予想されるとして住民が訴えるのと同じと説明しました。するとパナソニックコミュニケーションズ社は、異議申立たアマチュア局側は漏洩による被害は無いと言っているではないかと不満そうでした。

以上で審理は終了しました。

次回は9月中(日は未定)に行われる予定です。

PLC行政訴訟事務局 JA1ELY草野利一