PLC行政訴訟原告団解散のお知らせ
      


 平成18年11月に解禁されたPLC(高速電力線搬送通信)は短波帯全域に電磁ノイズをバラ撒きアマチュア無線の通信業務に影響を与えるとして114名の有志による原告団が結成され平成19年1月より総務大臣に対する異議申立が開始されました。

 5年にわたる電波監理審議会での審理を経て平成24年12月総務大臣は異議申立を棄却しました。異議申立の審理は形式的には電波監理審議会が審理を行いますが実際は総務省の役人が行います。そこに第三者性はなく、国に都合の悪いことはことごとく反対・排除されてしまいました。それでも電波監理審議会は総務大臣に対し、国が定めた技術基準では漏洩を否定しきれないこと、ノッチフィルターの有効性を認めていること、日本の基準は国際的な基準に準拠していないことなどを指摘する要望書を提出したことは特筆すべきことです。

 平成24年5月、司法の場で判断してもらうため、異議申立参加の原告より有志58名が東京高等裁判所に棄却の取り消しを求める訴えを提訴しました。この裁判は5回の審理を重ねた後、平成27年11月に結審し、平成28年3月に判決が下りました。残念ながら請求は認められませんでした。判決をじっくり読みますと、PLC解禁のために国が定めた技術基準は100パー-セント正しいとは言えない、原告の主張にも一理あるという趣旨が記述されています。

 弁護団とも検討した結果、最高裁への控訴を断念しました。そしてこれをもってPLC行政訴訟原告団を解散することに致しました。

 残念ながら国には勝てませんでしたが、HF帯の電流を電力線に流すPLC普及の勢いを削ぐことには成功したのではないかと思います。しかしメーカー側はHF帯PLCを諦めてはいません。

 ホームユースではなく特殊用途として生き残ろうとしているようです。そのシナリオは、PLCを屋内使用かつ微弱電力という条件でPLCを解禁させ、数年の実績を経て屋外でも使用できるように用途を拡大させます。目論見通り平成26年3月屋外使用は許可されました。

 後は必ずPLCに流す電力を大きくして欲しいという要求を出してくるはずです。その時に立ち上がって闘ってくれるハム仲間がいることを強く期待しています。その際には本サイトが必ずや参考になるものと確信します。

 長い間の皆様のご支援に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

PLC行政訴訟団事務局
草野利一(JA1ELY)